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【安全に自転車に乗るための準備】購入時はフレームに緑色の「BAAマーク」がついているかチェック 保険加入は「TSマーク」やカードの付帯特約も

安全に自転車に乗るためにチェックしておきたいポイントとは(写真:イメージマート)

安全に自転車に乗るためにチェックしておきたいポイントとは(写真:イメージマート)

 近年、交通事故自体の数が減少している一方で、自転車関連の事故は増加。このような現状を背景に、3月には道路交通法の改正案が閣議決定され、今後16才以上の自転車運転者に対し、約110の違反を犯した場合、“青切符”が適用され、5000~1万2000円の反則金が新たに科される可能性があるという。

 

 自転車事故を避けるには、交通ルールを覚えて守ることが重要だが、もしものときのために自転車本体の点検も欠かせない。

 

「まず、チェックしておきたいのが、自転車のフレーム(サドルの下が多い)に緑色の“自転車安全基準マーク(通称・BAAマーク)”がついているかどうかです」(自転車活用推進研究会理事の疋田智さん・以下同)

自転車安全基準の検査をクリアした自転車に貼られる緑色の「BAAマーク」

自転車安全基準の検査をクリアした自転車に貼られる緑色の「BAAマーク」

 

 

 このマークは、約90項目ある「自転車安全基準」の検査をクリアした自転車に貼られており、国もこのマークの普及を推進している。

 

「このマークがない自転車は、フレームがゆがみやすく、スピードが出る坂道などで車体が揺らいだり、ブレーキの効きが悪くなる可能性が高いんです」

 

 自転車はマークの有無を選んで購入したい。さらに、安全性を向上させるなら、後続車を確認できる「バックミラー」(1500円前後)と、後続車にこちらの存在を知らせる「点滅ライト」(2000円前後)をつけるのがおすすめだという。

 

 

自転車のメンテナンスチェックリスト

自転車のメンテナンスチェックリスト

 

「日々のメンテナンスとしては、パンクを防ぐためにタイヤに空気をパンパンに入れることも大切」

 

 週1回は空気を入れ直したい。チェーンやブレーキの状態などは年に1回、専門店で点検した方がいい。

TSマークや付帯特約をチェックして

TSマーク

TSマーク

 

 

 点検とともに保険の加入も忘れてはいけない。

「2013年に小学5年生の児童が高齢女性と衝突した事故では、9521万円の損害賠償金が加害児童の親に請求されました。この事故で自転車保険の必要性が周知されました」

 

 自転車運転者が交通ルールを守っていても、歩行者が飛び出してくるなど不測の事態は起こりうる。自転車による対人事故の損害賠償金は数千万円を超えるのが通例だ。保険への加入は考えておきたい。では、どの保険に入ればいいのか。

 

「まず知っておくべきは『TSマーク』。警察庁が後援する民間資格の自転車安全整備士が点検確認した自転車に貼付されるマークで、自転車の安全性が保障され、保険も付随しています」

 

TSマーク、どれを選ぶ?

TSマーク、どれを選ぶ?

 

 TSマークは、保証内容に応じて青(第一種)・赤(第二種)・緑(第三種)の3種類がある。

賠償責任補償の最高額は1億円で1年ごとの更新だ。ほかにも、自動車保険や火災保険、クレジットカードの付帯特約(個人賠償責任保険)として自転車保険をつけられる。気軽に入れるので検討してほしい。

 

 

【プロフィール】
疋田智さん/自転車活用推進研究会理事。自転車に関する著述活動で知られる自転車ジャーナリスト。博士(Ph.D.環境情報学)。学習院大学東京都市大学、東京サイクルデザイン専門学校などで講師を務める。『自転車の安全鉄則』(朝日新聞出版)ほか著書多数。

 

取材・文/前川亜紀

 

※女性セブン2024年5月9・16日号