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「カップヌードル」が防災のために備えておきたいカップ麺で圧倒的1位に選ばれる理由 「カップヌードル」が防災のために備えておきたいカップ麺で圧倒的1位に選ばれる理由

一般的に非常食としての認知度も高く、人気の「カップ麺」。今回は、All About読者を対象にしたアンケートの結果と日清食品への取材をもとに、被災地での経験から解説します。

 

All About編集部が実施した「防災意識に関するアンケート」に寄せられた「非常食として備えておきたいカップ麺」の読者回答より頻出単語を検出したところ、日清食品の定番カップ麺や社名が上位を占めていることがわかりました。

 

そこで日清食品に取材、あわせて実際の被災地での経験を交えて解説します。

 

日清食品カップ麺に圧倒的支持が集まる

一番人気は「カップヌードル」。

 

読者からは「味のバリエーションが豊富で、パッケージも縦長で場所を取らないから(女性/32歳)」「子どもが好きなので(女性/46歳)」「カップヌードル チリトマトヌードル

おいしくてさっぱりしているから。

災害時には野菜が取れないと思うので、せめて具材で(女性/30歳)」といった声が寄せられました。

 

日清食品「『カップヌードル』の容器は保存容器であり、食べる際は食器にもなる点がおすすめです。お湯さえあれば手軽に温かい食事をとることができますので、もしもの時のための備蓄に向いていると考えます」

 

次点は、やはり定番の「どん兵衛」シリーズ。「定番の味で、非常時にホッとできそう(女性/40歳)」「カップヌードルは飽きるがどん兵衛は飽きない(女性/50歳)」という声や、「うどんなら水で戻してもおいしく食べられそうだから(女性/47歳)」という非常時の状況をふまえた声も。

 

日清食品「同じものを食べ続けると、どうしても飽きてしまいます。『カップヌードル』でも多くのフレーバーを展開していますが、和風の味も必要としている結果ではないでしょうか」

 

また「チキンラーメン」だけは、「そのままでも食べられる」という回答とともに商品名が挙がりました。

 

日清食品「麺そのものに鶏ガラスープの味が付いていますので、『チキンラーメン』はそのままでもお召し上がりいただけます。発売から65周年を迎えたロングセラーブランドなので、その経験をお持ちの方も多いのでは。

 

ちなみに、“そのままかじる用”の『0秒チキンラーメン』も2022年に発売しました」

インスタント麺の水調理は「推奨しません」

 

読者からのコメントに多く挙がった「インスタント麺はお湯がないと食べられない」という声。インスタントラーメンを水で調理するというライフハックもありますが、対処方法を聞いてみると……。

 

日清食品「弊社では水で調理することを推奨しておりません。そこで、2019年9月発売の『カップヌードル ローリングストックセット』をご準備いただけるといいと思います。

 

これは、自然災害などで電気、ガス、水道が使えない万一の状況でも、いつもと同じ温かいカップ麺を食べることができる防災備蓄セットです。カセットコンロや鍋などお湯を沸かすための道具がセットになっています。3カ月に1回、9食分のカップ麺が届くサービスもあります」

 

災害備蓄品の賞味期限切れを気にすることなく、日常で消費しながら備蓄する「ローリングストック」が実践できるこのセットは防災製品等推奨品でもあり、日清食品は防災食を頑張っているメーカーだと感じています。続いて、実際の被災地での経験をもとに解説します。

 

実際の被災時に「お湯」は入手困難なのか?

災害時の炊き出し訓練の様子

 

被災地の避難所では、混乱する初日以外は優先的に「お湯」が用意され、供給されます。

自宅でお湯を沸かす道具が何もない状態では、「水でカップ麺を食べる」こともありうるとは思いますが、知る限りあまり聞いたことはありません。

 

ライフハック的な提案としてインスタントラーメンを水で調理するのもいいとは思いますが、筆者としては被災時にお湯が沸かせる準備をしておくことをおすすめします。

 

ちなみに過去に水で作ったカップ麺を試食した経験がありますが、水で溶けない油を使用したラーメン類に比べて、そばやうどんのカップ麺は抵抗なく美味しく食べられました。

 

災害時に「カップ麺の汁を捨てたらダメ」という声も聞かれますが、その可否は下水管の損傷状況などによります。また被災時はカロリーを摂ることを優先する必要もありますので、カップ麺の残り汁にアルファ米を入れてより満腹感を得るのも1つの手段としておすすめでしょう。

 

実際に被災経験がある読者からは、「災害直後はカップヌードル、定番で飽きずに食べられる。スープやかやくの小袋がないのも便利。カップ焼きそばなども欲しいですが、液体ソースなどの袋はごみが増えるし、ニオイもして手も汚れます。

 

被災直後に水が使えない、ごみ収集がされない状態ならば避けた方が無難だと思います(女性/51歳)」というコメントもありました。

 

日清食品に聞いた、備蓄してほしいインスタント食品はコレ

好みのカテゴリを選べる

 

最後に、備蓄してほしいインスタント食品について聞いてみました。

日清食品「ビタミン・ミネラルなど33種類の栄養素(※)とおいしさの完全なバランスを追求した『完全メシ』は、カップ麺だけでなく、カップライス、スムージーグラノーラなどさまざまなカテゴリの商品を展開中。

もしもの時にも栄養バランスが整い、普段の食事と変わらないおいしさの食事をとっていただくことができます」

 

実際に被災時には、野菜や果実などが手に入りにくくなります。

ビタミン・ミネラル類が不足すると体調を保てなくなるので、筆者としてもとても良い商品だと思います。

一般的には、カップ麺の賞味期限は6カ月なので、忘れてしまわないためにも日ごろからローリングストックを心がけましょう。

 

※「日本人の食事摂取基準」(2020年版) において日本人が摂取すべき量が定められた全ての栄養素

 

 

【調査概要】
期間:2023年7月18日~2023年7月24日
人数:389人(年齢は20歳~76歳)
調査対象:All About読者
設問:常に備えておきたいカップ麺があれば、ブランドと商品名、その理由を教えてください

 

和田 隆昌プロフィール

感染症で生死をさまよった経験から「防災士」資格を取得。民間・個人における災害対策全般に詳しい。アウトドア、サバイバル術も得意。『今日から始める 生活防災』(ワニブックス)ほか著書、講演会、テレビなどマスミ出演多数。All About「防災」ガイド。



和田 隆昌(災害危機管理アドバイザー)