宮内庁は、小室圭氏と眞子内親王の結婚問題についての苦情に頭を悩ませている。
「現在も宮内庁の代表番号やホームページには、国民から数多くのご意見が寄せられています。
“小室さんは眞子さまのお相手にふさわしくない”“眞子さまは結婚時に支払われる一時金を辞退すべきだ”という批判的な内容のものが多い。
4月8日に小室さんが長文の説明文書を発表してから、さらに苦情が激しくなりました」(宮内庁関係者)
それでも宮内庁に寄せられる意見は“ごく一部”だと考えるべきだろう。各メディアが小室母子に関するネットニュースを連日報じているが、そのコメント欄はいずれも辛辣なものばかり。
〈もう早急に破談にしてほしい〉
〈秋篠宮家がきっちり精査し関係を断ち切る決断をするのみです〉
と、縁談の解消を望む声で溢れているのだ。
秋篠宮皇嗣はこれまで誕生日会見で、「喜んでくれる状況」という言葉を繰り返してきた。
〈多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況にならなければ(省略)私たちは納采の儀というのを行うことはできません〉(2018年)
〈決して多くの人々が納得し喜んでくれている状況ではない〉(2020年)
しかし、説明文書の発表や、その後の元婚約者への解決金支払いの意志表明など、小室氏の一連の行動は、皮肉なことにむしろ、国民の反発を招き、秋篠宮皇嗣の希望とは真逆の方向に進んでしまった。
「皇嗣殿下は誕生日会見で、憲法の“婚姻は両性の合意のみに基づいて成立”という文言を引用され、結婚をお認めになられました。
それでも“国民が納得し喜んでくれる状況”を求めたことは、親として手放しで歓迎できない苦しい胸の内を示されているのだと思います」(前出・宮内庁関係者)
しかし、それでも宮内庁関係者の多くは「何とか穏便に結婚していただきたい」と望んでいるという。
「もちろんご結婚となれば、 眞子さまに支給される約1億4000万円の一時金や、その後の警備費の問題などが取り沙汰されることは免れません。しかし、眞子さまは降嫁されれば一般国民となられる。
その後は多少のご苦労はあるでしょうが、平穏な日々を過ごされることになります。
ところが、もし縁談がこじれた場合はそうはいかない。
皇室の未来を危うくする、さらなる問題が起こるかもしれません。
小室さんはニューヨーク州の弁護士資格取得を目指す“法律家の卵”。皇嗣殿下が仰ったように、婚姻は男女の合意があれば何人たりとも妨げられないと憲法で定められている。
もし婚約の破棄が一方的で不当なものだと捉えれば、法的な手段に訴えるかもしれません」(前出・宮内庁関係者)
130年前の「慰謝料7億円」
カップル間で婚約破棄が行なわれた場合、申し出た側に責任が発生するケースは少なくない。離婚問題に詳しい銀座さいとう法律事務所の齋藤健博・弁護士が解説する。
「一般的に、どちらかの一方的な理由で婚約破棄があった場合、相手方から100万~150万円の慰謝料を請求される可能性があります。
ただし“親の借金”は相続対象となるため、金額によっては婚約破棄の正当事由と認められる。小室さんの場合、母親と元婚約者の400万円ほどの金銭トラブルが結婚の大きな障壁と伝えられています。皇族の結婚は非常に特殊なケースですので、その額が正当事由となるかは見解が分かれるところでしょう」
たとえ小室氏が破談を不当と訴えても、それが認められるかはわからないとの指摘だ。
さらに一部では「小室氏は『婚約者』と認められないのではないか」という見方もある。小室氏が米フォーダム大学法科大学院に留学した際、同大学院のホームページに「日本のプリンセス・マコのフィアンセが入学」と表記されたことがあった。
これに対し、宮内庁は「現時点で婚約をしていない」と大学側に通達、文言は削除された。皇室の婚約儀式である「納采の儀」を経ていないから、という理由だった。これについて、ある弁護士が見解を示す。
「“婚約者ではない”というのはあくまで皇室の理屈で、法律上の婚約は両性の合意があれば成立します。もし法廷闘争となれば、小室さんは婚約者としての立場を主張できるでしょう」
皇室の歴史において、破談で多額の金銭が動いた例は存在する。
1893年(明治26年)、明治天皇は皇太子・嘉仁親王(後の大正天皇)の結婚相手として、伏見宮禎子女王を内定した。ところが6年後、禎子女王に肺病の疑いがあるとして婚約が解消された。
「その後、禎子女王に代わって九条家の節子さま(後の貞明皇后)が皇太子妃に選ばれた。その成婚式の後、明治天皇は禎子女王に5万円の公債証書を与えています。
実質的な慰謝料で、現在の価値に換算すれば7億円ほどと考えられます。
皇室の問題は一般社会の物差しでは測れない。高額の慰謝料が動く可能性は否定できません」(皇室ジャーナリスト)
過去には“婚約解消”の解決金として〈眞子さまのご結婚に際して支払われる1億円以上の一時金と同水準〉(『女性セブン』(2018年5月10・17日号)の金額が支払われる可能性を指摘する報道もあった。
6月22日発売の『週刊文春WOMAN』に掲載された小室圭さんの母・佳代さんの告白が波紋を呼んでいます。
「2年ほど前には周りの人たちに『さようなら』と別れを告げていなくなろうとしていたんです」と自殺願望を明かした佳代さん。
これを受けて皇室ジャーナリストは「そうした悲観的な主張を繰り返すことで“悲劇のヒロイン”になっているように思えてならない」と語っています。
※週刊ポスト2021年7月16・23日号