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佳子さまの「ひとり暮らし」、建設費用11億円の豪邸とは別に「周辺整備」の名目で約5億円の追加工事

将来への不安を抱えられながらご公務に励まれる佳子さま(6月、東京・渋谷区。写真/JMPA)

将来への不安を抱えられながらご公務に励まれる佳子さま(6月、東京・渋谷区。写真/JMPA)

 

 東京都心にあって豊かな緑が溢れる赤坂御用地(港区)。背の高い杉の木の合間から漏れる夏の陽光を浴びて、真新しい白壁が輝くのは、鉄筋コンクリート造の地下1階、地上2階建ての「秋篠宮邸」だ。

 

ご一家の私室のほか、執務室や応接室、大広間などの公室、職員の事務室などが詰め込まれた延べ面積900坪の大邸宅である。石積から水が流れる美しい日本庭園も備える。

 

 もともとは秩父宮邸として1972年に建てられ、令和への御代がわりに伴って、約34億円という巨額の資金が投入されて改修工事が行われた。この春から、秋篠宮ご夫妻と長男の悠仁さまが、この邸宅で暮らされている。

 

「工事が始まった2020年当初、約25億円かかる見込みでした。4度の計画変更の末、9億円以上が上積みされ、最終的には34億円をかけた大改修になりました」(宮内庁関係者)

 

 ただし、秋篠宮家の次女・佳子さまはその新居にはお住まいではない

現在、佳子さまは秋篠宮邸から50mほど離れた秋篠宮邸の「分室(旧御仮寓所)」でひとり暮らしをされている。

 

 シックなグレーの外壁に、細長く切り取られた窓が印象的な分室は3階建てで、延べ面積は宮邸のおよそ半分。改修工事中にご一家が仮住まいをされる目的で、9億8000万円をかけて2019年に完成した。

 

仮住まい期間が終わって“空き家”になったら、職員の事務スペースや収蔵庫などとして使われる予定だったが、その一部は佳子さまの私室として使われたままだ。

 

 秋篠宮邸と分室は、赤坂御用地の東側のエリアで、「巽門」の近くにある。

その地区で、いまひっそりと新たな工事が進められている。

 

赤坂御用地東地区周辺整備工事》

宮内庁管理部発注予定工事」の工事概要によると、「新築(軽量鉄骨造約1400平方メートル)5棟、電気・機械設備工事、土木工事」だという。

 

「場所は秋篠宮邸のすぐ近くです。もともと駐車場だった場所に、御代がわりに伴って秋篠宮家の職員用の仮設事務所が造られました。

 

今回は、その事務所をしっかりとした事務棟に建て直す工事などが行われますが、なぜ御代がわりから4年も経って工事が始まったのか、なぜ秋篠宮家関連の工事であることが明示されないのか、首を傾げる職員も少なくありません」(前出・宮内庁関係者)

 

 令和の世になり、秋篠宮さまは「皇嗣」へ、悠仁さまは皇位継承順位2位へとお立場が変わった。それに伴い、職員の数は大幅に増員。

 

事務仕事を滞りなく進めるためのスペースは必要不可欠だろう。だが、秋篠宮邸近くで進む工事には、佳子さまのひとり暮らしの経緯を重ね合わせると、別の見方が浮かび上がってくる。

 

分室だけでは職員が収容しきれないという(2019年2月、東京・港区。写真/共同通信社)

分室だけでは職員が収容しきれないという(2019年2月、東京・港区。写真/共同通信社

 

新築4年目の分室をもう改装する

 佳子さまが秋篠宮邸へ引っ越しされず、分室で暮らし続けられることを本誌『女性セブン』がスクープしたのは、今年1月のこと。宮内庁が佳子さまの独居を公式に認めたのは、6月末になってからだ。

 

「2019年に改修工事が始まった秋篠宮邸には、経費削減のために、もともと佳子さまと小室眞子さんの私室は用意されないことになっていた」

 

 宮家最側近の皇嗣職大夫は会見でそう説明したが、それまでの説明とは食い違うものだった。

 

「そもそも、宮内庁は昨年までたびたび、“ご一家は2022年度内に秋篠宮邸に引っ越しされる”と説明してきました。皇嗣職大夫の説明はそれを覆すものであり、どちらかの説明は明らかに嘘だったわけです。

 

 しかも、別居は秋篠宮邸改修工事の費用を抑えるためだったと主張していますが、いくら削減できたのかさえ答えられなかった。

そのほかの工事の経緯を確認しても、佳子さまのひとり暮らしが改修工事の途中に決まったことは明らかでしょう」(皇室ジャーナリスト)

 

 分室の工事の2022年11月30日付の変更契約調書には、「家具移設を取止める」とある。同時期には佳子さまが分室での生活を続けられるためと思しき追加工事も発生した。

 

「分室の工費は約9億8000万円でしたが、佳子さまの居住スペースを新たに整備するのに、内装・家具の変更および追加、コンセント・換気設備の追加などが行われ、2700万円ほどの追加費用が発生しました」(皇室記者)

 

 佳子さまの独居が決まったのはこの時期だと推測される。

「工事が終わりかけのこの時期に、おそらく佳子さまが“引っ越しはしない”“一緒に暮らしたくない”と主張されたのでしょう。

 

それを秋篠宮ご夫妻も止められなかった。それを、さも最初から独居が決まっていたかのようにしようとしたので、無理のある説明になったとみられます」(前出・皇室記者)

 

 さらにこの7月中旬には、テレビ東京が「分室の改修工事は今後も継続される予定」と報じた。

「1階と2階にある事務スペースの間取りを変更する内装工事を、半年かけて行う予定だといいます。

 

現時点で工事費用は明らかになっていませんが、4年前に建てられたばかりの分室をもう改装するというのは、佳子さまの独居がまったく想定外だったと言っているようなものです。

 

最終的には、分室の建設費用は11億円近い金額に膨れあがるとみられています」(前出・皇室記者)

 

 

紀子さまも悠仁さまの将来を何よりも心配されている(7月、東京・新宿区)

紀子さま悠仁さまの将来を何よりも心配されている(7月、東京・新宿区)

 

行き場を失った職員の“収容先”

 さらに浮上したのが、先述した「赤坂御用地東地区周辺整備工事」だった。

「工事では、5つの建物が新築されます。建設業者は4月に決定済みで、工期は1年ほどの予定です」(前出・皇室ジャーナリスト)

 

 宮内庁によると、事務棟、倉庫棟、2つの車庫棟、ゴミ集積所の5棟だ。すべての建物は、「皇嗣職」つまり秋篠宮家担当の職員が使用するものだという。宮内庁管理部の入札・契約調書を確認すると、同工事は都内の業者とこの4月に請負契約が結ばれた。

 

その入札金額は、なんと約4億7400万円にものぼる。車庫や倉庫、ゴミ集積所の建設にはそれほど費用がかかるはずがなく、どう高く見積もっても数千万円だろう。ビルのような事務棟が建てられるのだろうか。

 

「当初、分室は秋篠宮家の仮住まいとしての役割を終えた後は、職員の事務棟と収蔵庫として使われる予定になっていました。佳子さまの独居のための私室スペースが残ったことで、職員の事務スペースが圧迫され、外部に必要になったと考えるのが自然でしょう。

 

佳子さまのひとり暮らしによって、もともと分室に入るはずが行き場を失った職員の“収容先”と思えてなりません」(前出・皇室記者)

 

 周到なのは、この「周辺整備工事」が、先に挙げた発注予定工事の一覧や入札・契約調書の記述からは「秋篠宮家にまつわる工事」であることが伏せられていることだ。

 

秋篠宮邸の大改修と分室の建設に合わせて40億円以上の費用がかかったことで、秋篠宮家には疑問の声が集まっていました。

 

さらに約5億円という多額の税金が、秋篠宮家の体制のために使われることで逆風を強めないための措置だったと思われても仕方ありません」(前出・皇室ジャーナリスト)

 

 宮内庁に、この整備工事と新たに建てられる事務棟について尋ねると、次のような回答があった。

 

「お代替わりに伴って大幅に増員となった皇嗣職職員のうち秋篠宮邸と分室に入りきらない職員の事務スペース並びに秋篠宮付及び皇嗣職に関連する書類をまとめて収容するスペースなどが必要であるため整備するものです」

 

 仮に当初予定通り佳子さまが秋篠宮邸に引っ越しをされていたら、宮内庁が言う「入りきらない職員」は発生したのだろうか。

佳子内親王殿下が分室に引き続きお住まいになっておられることにより整備が必要になったものではありません」

 宮内庁はそうも回答したが、いずれにしろ、浅慮だったと言わざるを得ないだろう。

 

 

悠仁さまの存在も佳子さまのお立場を複雑なものにしている(7月、鹿児島県。写真/JMPA)

悠仁さまの存在も佳子さまのお立場を複雑なものにしている(7月、鹿児島県。写真/JMPA)

 

家庭内では悠仁さまファースト

 騒動はひとえに、佳子さまがひとり暮らしを決断されたことによる。だが、そのご決断は、佳子さまのやむにやまれぬお気持ちからのものだ。

 

「佳子さまの置かれているお立場、それによって生じる不安や葛藤を考えれば、佳子さまがひとり暮らしを叶えたかった理由は充分に理解できます」(皇室関係者)

 

 皇族として自由に外出することはできず、お住まいは外界と隔絶された赤坂御用地にある宮邸。そうした生活に息苦しさを感じてしまうのは、いくら皇族であっても当然のことだろうが、そうした日々には、いずれ終わりが来るはずだった。

 

しかし、皇室の先細りが叫ばれる中で、「結婚したら民間人」という女性皇族の決まり事も揺らぎ始めた。

安定的な皇位継承に関する政府の有識者会議は、2021年12月、「女性皇族が結婚後も皇室に残る」という案を含めた最終報告書を取りまとめた。

 

「決定次第で、佳子さまの未来は180度変わります。

それでいて、政府内の議論は進められず、1年半以上も放置されたまま。

しかも、いつ下るともわからない重大な判断に、佳子さまの意思は反映されないわけです。

 

そうした不透明な状況で、わずかにでも自由を手に入れたいという思いから、ひとり暮らしを希望されるのは自然な心情と言っていいでしょう」(前出・皇室関係者)

 

 将来の天皇の姉であることは、佳子さまのお立場をさらに複雑なものにしている。

紀子さま悠仁さまの教育に並々ならぬ情熱を注がれ、ご自宅でも“悠仁さまファースト”を隠さず貫かれると聞きます。

 

そうした紀子さまの姿を目の当たりにして、佳子さまがご自身の存在意義について深くお考えになる機会が増えたことは想像に難くありません」(前出・皇室関係者)

 

 そうしたお考えには、姉の眞子さんの結婚も影響しているのだろう。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員で、『学習院女子と皇室』の著者である藤澤志穂子さんは、「眞子さんの結婚には、皇室から“逃げたい”という強い気持ちが見えました」と話す。

 

 その眞子さんを、佳子さまはハグで送り出された。姉妹は互いによき相談相手であったのだろう。しかしいま、佳子さまのそばに眞子さんはいない。不安定で複雑な状況に置かれながら、佳子さまは熱心に公務に励まれている。

 

「習熟されている手話を生かされたり、女子野球やガールスカウトを応援されたりと、佳子さまだからこそ務められる公務にしっかりと向き合われています。

 

眞子さんの結婚を機に興味を持たれるようになったというジェンダー問題へのご関心も、ご自身の抱える問題意識の表れなのかもしれません」(前出・皇室記者)

 

 佳子さまは、数少ない公務の担い手だ。人々の前では明るい笑顔を振りまかれ、地方公務にも積極的にお出ましになられている。だが、その陰で抱えられる葛藤は、計り知れないものなのだろう。

 

※女性セブン2023年9月7日号