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【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

60代で生活費以外に「金融資産」がある人は75%

全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会)※から60代の回答をランキングで見ていきましょう。まずは「金融資産」についてです。

 

※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)

 

60代の金融資産の有無(総世帯)

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

 

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※総世帯、実数1445)

 

60代の75%が金融資産を「保有している」と回答しています。

調査では金融資産を「預貯金のうち運用資金や将来に備えたものと、投資用の有価証券(株式や投資信託など)」と定義しています。

生活費の備えなどは除いており、預貯金を含め、金融資産を持っている人が多いようです。

「預貯金」の次に60代に人気の金融商品は?

60代のみなさんはどんな金融商品を持っているのでしょうか。

60代保有金融商品ランキング(総世帯)拡大図表示

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

 

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※総世帯、実数1445、複数回答)

 

1位 預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む) 97.5% 2位 株式 33.7% 3位 積立型保険商品(生保・損保) 32.7% 4位 個人年金保険 27.7% 5位 投資信託MRFMMFREITなどを含む) 27.0%

 

60代の保有金融商品ランキング

1位は約98%が持つ「預貯金」。

2位は「株式」約34%、

3位は「積立型保険商品(生保・損保)」約33%と、2位の株式とほぼ同程度。

以下は4位「個人年金保険」、5位「投資信託」と続きます。

 

以降では6位の「債券」が約10%と、60代で初めて二ケタ台に。安全資産へのシフトが見られます。

 

60代単身者の1位は「3000万円以上」

60代の人はどの程度、金融資産を持っているのでしょうか。単身世帯と二人以上世帯をそれぞれ見てみましょう。

60代の金融資産保有額ランキング(単身世帯)

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

 

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数282)

 

1位 3000万円以上 22.7% 2位 100万円未満 12.8% 3位 2000万~3000万円未満 12.1% 4位 1000万~1500万円未満 9.9% 5位 100万~200万円未満 7.1%

 

60代単身者が持つ金融資産額ランキング1位は何と「3000万円以上」で約23%でした。

「老後2000万円問題」が話題となって久しいですが、これだけの額があればひとまずは安心という人も多いのではないでしょうか。

 

2位「100万円未満」約13%と3位「2000万~3000万円未満」約12%は同程度の結果。以降も、4位「1000万円~1500万円未満」、5位「100万~200万円未満」と両極端の結果が交互に表れました。

 

60代単身者の金融資産保有額の平均は2240万円。中央値(※)は1100万円と、50代のちょうど倍。退職金なども影響したのかもしれません。

 

※数値データを並べた時に中央に来る値のこと

 

なお60代の年収ランキングについて詳しくは、「【60代】平均年収はいくら?ランキング! 「1200万円以上」の割合は? 貯蓄事情も」で解説しています。

「60代家族あり」の1位も「3000万円以上」

60代が世帯主の二人以上世帯の金融資産保有額のグラフも衝撃的な結果です。

60代の金融資産保有額ランキング(二人以上世帯)

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

 

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数807)

 

1位 3000万円以上 26.0% 2位 2000万~3000万円未満 12.0% 3位 500万~700万円未満 9.2% 3位 1000万~1500万円未満 8.7% 5位 700万~1000万円未満 8.4%

 

棒グラフがひときわ突き抜けて高い「3000万円以上」が60代二人以上世帯の1位で26%を占めました。4世帯に1世帯の割合です。50代では3000万円以上が約16%でしたのでさらに増えています。

 

60代の単身世帯と比べても多く、家族の人数にもよりますが、ひとまずは3000万円以上の老後資金を確保できているという世帯が最も多いようです。

2位も「2000万~3000万円未満」12%と続いています。

 

保有額の平均は2588万円となっており、50代が世帯主の二人以上世帯と比較して約1000万円多くなっています。

退職金などが加算されたと思われます。中央値は1200万円で、こちらは50代より約450万円多い結果でした。

60代は「預貯金」「株式」「投資信託」、いくら持っている?

具体的に金融資産は何をどのくらい持っているのでしょうか。単身世帯、二人以上世帯ともにトップは「預貯金」、2位「株式投資」という結果に。まずは単身世帯から詳しく見ていきましょう。

60代の金融商品(種類別)保有額ランキング(単身世帯)

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

 

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数282)

 

1位 預貯金(運用または将来の備え) 972万円(うち定期性預貯金473万円) 2位 株式 459万円 2位 投資信託 260万円 4位 個人年金保険 181万円 5位 生命保険 139万円

 

60代単身世帯が持つ金融資産は

1位が「預貯金」約970万円。

2位の「株式」約460万円を大きく引き離しています。

3位は「投資信託」260万円。

株式同様、60代でもまだリスク性資産が上位にあります。

 

4位は「個人年金保険」がランクインし、公的年金にプラスアルファで備えていることが伺えます。続いて二人以上世帯です。

 

60代の金融商品(種類別)保有額ランキング(二人以上世帯)

【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品をいくら持っている?© Finasee

 

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※世帯主60代かつ金融資産保有世帯、実数807)

 

1位 預貯金(定期性預貯金含む) 1130万円(うち定期性預貯金559万円) 

2位 株式 520万円 

3位 生命保険 264万円 

4位 投資信託 243万円 

5位 個人年金保険 184万円

 

60代が世帯主の二人以上世帯は平均2588万円の金融資産を持っていると上述しました。そのうち一番多くを占めるのは「預貯金」で1130万円(うち定期性預貯金559万円)。

 

つまり約4割を預貯金で持っているということです。

預貯金が1000万円を超えるのは60代のみでした。

 

2位は「株式」520万円。3位は「生命保険」264万円。単身者では個人年金保険の方が順位が高かったですが、二人以上世帯では家族がいる分、生命保険で備える額の方が多いようです。

 

60代のマネープラン、「取り崩し」がカギに

60代の金融資産の出口戦略で重要なのが資産の取り崩し計画。主に2つの方法があります。

①定率取り崩し:毎年資産の一定割合を取り崩す方法。資産は長持ちしやすいメリットがある反面、年々受け取る金額が減少する可能性があるデメリットがあります。

 

②定額取り崩し:毎月一定の金額を取り崩す方法。生活費の見通しが立てやすいメリットがある反面、資産の減りが早くなる可能性があるデメリットがあります。

いずれもメリット・デメリットを勘案して自分に合った方法を選ぶことが大切です。

 

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表

 

 

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。