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ノーベル賞受賞「オプジーボ」、薬価3264万円「キムリア」 高額ながん治療薬で進む保険適用

薬価「3264万円」という破格の注射製剤キムリアも保険適用になった(時事通信フォト/ノバルティスファーマ)

薬価「3264万円」という破格の注射製剤キムリアも保険適用になった(時事通信フォト/ノバルティスファーマ

 

 がんは国民の2人に1人がかかる「国民病」とされる。早期発見・早期治療が肝心だが、知らないうちにがんが進行している事態に備えて、今どんな治療法が用いられているのかを知る必要がある。

 

「がんの治療はとにかくお金がかかる」。そんなイメージを持つ人も多いかもしれないが、近年、高額な最先端治療が相次いで「保険適用」になってきている。

 

保険適用の薬や手術なら、医療費の自己負担が毎月一定額以下となる公的健康保険の「高額療養費制度」が利用できる。高額ながん治療でも、平均的な年収の現役世代は月8万円程度、70歳以上で年収370万円までの人は月6万円弱の自己負担で受けられるのだ。

 

 高額ながん治療の代名詞といえば、開発に携わった本庶佑氏らがノーベル生理学・医学賞を受賞したオプジーボだろう。

 

 メラノーマ(悪性黒色腫)の治療目的で開発された同薬は、2014年の発売当時、1年間使用した場合の薬価が3000万円を超えた。「高すぎる」と批判も受けたが、その後は保険適用となるがんが10種以上に増えたこともあり、薬価が断続的に改定。現在は当初の4分の1程度まで低下した。

 

 オプジーボに代表される免疫チェックポイント阻害薬は、世界のがん治療においても「第4の選択肢」の地位を確立し、「がん治療を変えた」とまで言われている。国際未病ケア医学研究センターの一石英一郎医師が解説する。

 

「免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞を攻撃する免疫細胞(T細胞)にがん細胞がかける“ブレーキ”を阻害し、がん細胞に対するT細胞の攻撃力を保ちます。がんに対抗する免疫細胞を助けるために働く同薬は、正常細胞まで攻撃してしまう従来の抗がん剤よりも重篤な副作用が抑えられる。治療による患者さんの身体への負担を減らすことができる画期的な薬です」

 

 従来の抗がん剤との違いは副作用の程度だけではない。

「2021年12月には、国内で年間約7500人が罹患する『原発不明がん』への適用が承認されました。

 

原発不明がんとは、転移が広がった状態で見つかり原発巣がわからないがんで、これまで複数の抗がん剤を併用する以外の治療法がなかった。

それがオプジーボによる治験では、腫瘍が小さくなるなどの効果が一部に見られました」(同前)